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小規模オフィスの退去に係る原状回復義務の範囲について

現在の新型コロナウイルスの感染拡大に関連し、テレワークの推進等の理由から、現在のオフィスに係る賃貸借契約(事業用賃貸借契約)を解除しようかと検討されている事業者様もいらっしゃることかと思います。

小規模オフィスの退去に関しては、原状回復義務の範囲(通常損耗の取り扱い)について、以下の検討が必要になりますので、情報をシェアさせて頂きます。

第1 通常損耗に係る原状回復の基準について

原状回復の基準については、国土交通省における「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(以下、「ガイドライン」といいます。)が参考となり、ガイドラインにおいては、原状回復について、「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような損耗・毀損を復旧すること」と定められています。

つまり、ガイドラインに則れば、通常賃貸物件を使用することで生じる損耗・毀損(通常損耗)については、原則として、借主は原状回復義務を負わないことになります。

ここで、ガイドラインは、住居用賃貸借を想定したものであるため、小規模オフィスの退去(事業用賃貸借)については、当てはまらないということが考えられます。

もっとも、築年数や専有面積等からして、住居用賃貸借と同様に原状回復義務の範囲を考えられる場合もあり、小規模オフィスについては、通常損耗も原状回復義務の範囲に含まれるか否かを、事案に応じて慎重に検討する必要が出てきます(東京高裁平成12年12月27日判決及び東京簡裁平成17年8月26日判決等。)。

第2 契約文言の明確性について

そもそもの問題として、事業用賃貸借において、原状回復義務の範囲が不明確である契約書も散見されます。

この点、大阪高裁平成18年5月23日判決は、「契約が期間満了または解約により終了するときは、終了日までに、賃借人は本件貸室内の物品等一切を搬出し、賃借人の設置した内装造作諸設備を撤去し、本件貸室を原状に修復して賃貸人に明け渡すものとする。」という定めがある事業用賃貸借契約において、「通常損耗についてまで、賃借人に原状回復を認める特約を定めたものと認めることができない。」旨を判示しており、そもそも契約書の記載が不明確であるため、通常損耗が原状回復義務の範囲に含まれないというケースも発生してまいります。

第3 敷金の償却との関係

なお、賃貸借契約において、敷金の償却を定めている場合には、償却された敷金は、「通常損耗等に当てるために用いられるもの」として考えられるため、敷金の償却を超えて、通常損耗を負担させることは難しいとの考慮が働く可能性もあります。

第4 まとめ

以上から、小規模オフィスの退去に関しては、原状回復義務の範囲について、種々の検討が必要となってきます。一歩対応を間違えれば、大きな紛争になりかねません。

弊所では、不動産オーナー様、仲介業者様、入居テナント様などから、多くのご相談を承っております。退去については、早めに弊事務所までご相談ください。

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